「秋分(Mabon)」
9月23日頃 昼と夜が等しくなり、この日から夜が長くなります。
ケルト語では、「Alban Elved 」といいます。果実や木の実、ブドウなどの収穫祭が続きます。
これは後に、キリスト教の聖ミカエル祭、教会の清めのお祭りと引き続かれたといわれています。
クロッカスに似た紫色のハーブ イヌサフランが ミカエルの花です。またケルトの光の神様「ルーグ」のまとうマントの紫色は、ヒースの花の色です。
リンゴは、傾きつつある年や日没の果実で、遥か理想郷「アバロン」の象徴です。これから収穫されるりんごや木の実は、祭壇に捧げられます。
私の祭壇を簡単にご紹介しましょう。部屋の北側、 小さな区画に師匠にいただいた布をかけています。
○みつろうろうそく 天然のみつろうで2月 自分で作ったろうそくの火はやさしいです。
○インセンス 庭のハーブと 森で摘んだ樹脂などを季節にあわせて混ぜて作ります。
○アセイミー(短剣)
○チャリス(聖杯) 聖別のための聖水やワインを注ぎます。
○ワンド(杖)
○ペンタクル 五芒星(一筆書きの星) を円で囲んだ魔女の印がかかれたプレート。
○コールドロン(大釜)私はここに炭をいれて インセンスを焚きます。
○ほうき 魔女のシンボルです。
○女神の像を置きます。
○鈴 季節と儀式に合わせた果物と植物、お菓子などで祭壇を飾ります。
この時期、不調を感じる魔女の話も聞きます。春分にもいえることですが、昼と夜つまり、光と闇のバランスがこの時期を境にも変わっていくため、精神的にストレスがかかるからだそうです。
この時期に収穫される秋の食材にはそんな不調も整えてくれるパワーを秘めています。
長い眠りに備えて作物を集める動物たちと同じように秋の恵みに感謝し、古き神々に捧げて祈りの儀式とします。
Mabonの儀式で使われるチャントの多くは、そういった祈りの意味が込められていることでしょう。
儀式は最初に場を清めるバニシングを行い、魔法円を設定するところから始まります。
祭壇に設定した魔法の道具を使い、古き神々を讃えて祈りを捧げます。
流派や個人で様々なやり方があるサバトですが、共通していることは収穫を祝い神に感謝するということでしょう。
歌い踊り瞑想し、魔法の呪文を唱える。そして捧げものを聖餐として頂くのが祝祭の流れといったところでしょうか。
私キノは、呼吸を整えて瞑想する時間に重きを置いています。
豊かな秋の実りを存分に味わって、これからくる長い冬に耐えていきましょう。
ちなみに魔女とは切ってもきれない月の動きが2014年は秋分前日に乙女座に入ります。
乙女座のシンボルは、麦の穂を手にした豊穣の女神デメテル。
実りを祝うにはうってつけとしかいえない1日となりそうです。
(文:hiroe、キノ 写真:hiroe)
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